口内炎を治す方法としてビタミンB2を摂るのが良い、チョコラBBなどのサプリメントを飲めば口内炎治療・予防になる、というのは有名ですね。
有名ですが、この話、この治療法だけを盲目的に信じている人が多いのは問題だと思っています。
本当にビタミンBが不足していて口内炎が出来ている人にとっては、最適な解決方法なのかもしれませんが、残り9割以上の人にとってはビタミンB不足が口内炎の原因ではないのです。その人がビタミンBを摂っても口内炎は治らないでしょう。
もっと厳しいデータ・研究も出ています。
ビタミン欠乏は再発性潰瘍(アフタ:口腔内にできる有痛性の小斑)性口内炎に
関係するとされているが、マルチビタミンを1日1回服用してもこの一般的な
口腔内疾患は予防できないことが、新しい研究で示された。引用元:マルチビタミンを服用しても潰瘍性口内炎は予防できない
米国歯科医師会(ADA)誌「Journal of the American Dental Association」に載った内容です。
わたしはこの研究データを見る前から、実体験としてビタミン剤の服用による口内炎予防・治療はあまり意味が無いなと思っていたので、やっぱりそうなんだという感想でした。
ビタミンのサプリメントを飲むと逆に口内炎が出来るという話もよく聞くので、人それぞれの原因にあった治し方をしないといけないと思います。
しかしビタミン不足が口内炎に繋がるケースがあるのも事実です。ビタミン不足は体にとって明らかに良くないことなので、口内炎以外にも病気のもとになってしまうでしょう。
そこで今回は、口内炎予防も兼ね、健康な体を作るために、どのようにビタミンを摂れば良いかについて調べてみました。
単純にビタミンと言ってもいろいろありますので、口内炎と関係性が比較的深いビタミンである、ビタミンA・ビタミンB群・ビタミンCを対象にしたいと思います。
サプリメントではなく、食事・食べ物から自然に摂取するにはどうすれば良いかをみていきましょう。やはり自然の食べ物がバランスや吸収の面で良いでしょう。
ビタミンA
ビタミンAってどんな役に立つの?
- 体の抵抗力を高めます
- 口内炎の原因となる細菌から体を守ります
- 口などの消化器官の粘膜を正常に保ってくれます
- 口の中の保湿効果
ビタミンAを含む食べ物ってどんなものがあるの?
- 牛・豚・鶏の肝臓、レバーですね
- 緑黄色野菜
- ニンジン
- カボチャ
- モロヘイヤ
- パセリ
- 青じそ
- 魚介系
- 鰻(うなぎ)
- ほたるいか
- のり
- バター
- 卵
鰻は特にビタミンAが多いですね。最近は稚魚の高騰でお高い高級食材になってしまって悲しいですが。。
ビタミンB群
ビタミンB群ってどんな役に立つの?
- ビタミンA同様に粘膜を守ってくれる
- 口内炎の痛みを緩和してくれる
- 体の抵抗力を高めます
- 口内炎の原因となる細菌から体を守ります
- B2は脂肪の代謝を助ける
- B2が不足すると口や唇に炎症が起きやすい
- B6は肝臓や免疫の働きに効果的
- B6が不足すると皮膚炎や口内炎が起きやすい
- B2,B6,B12が不足すると口の粘膜が切れやすくなる(結果口内炎も起きやすい)
ビタミンB群を含む食べ物ってどんなものがあるの?
- ビタミンB1
- 豚肉
- ごま、大豆
- 卵
- ホウレンソウ
- 魚介系
- あじ
- さば
- ビタミンB2
- 牛・豚・鶏の肝臓、レバー
- 魚介系
- のり、わかめなどの海草
- さばなどの青魚
- 魚肉ソーセージ
- 鰻(鰻)
- ししゃも
- カレイ
- ひらめ
- 野菜系
- ブロッコリー
- ホウレンソウ
- しいたけ
- 牛乳、ヨーグルト、チーズ
- 卵
- 納豆、アーモンド
- ビタミンB6
- 肉類
- 牛・豚・鶏の肝臓、レバー
- 鶏のささみ
- 魚介系
- マグロ
- カツオ
- 野菜
- アボカド
- キャベツ
- じゃがいも
- フルーツ
- メロン
- バナナ
- 卵
- 牛乳、チーズ
- ごま
- ピスタチオ
- 肉類
これらビタミンB群は相互作用があるので同時に摂取した方が良いと言われており、なるべくビタミン群を含む食べ物を食べることで同時に取れます。
- 牛乳
- 卵
- 海草類
- 野菜類
- 豆類
を上記の食材からバランスよく選ぶことが目安ですね。
こうして並べていると、よく言われる健康的な食事そのものな感じがしますね。。今更言われても!と思われる方も多いかもしれません。人間がこれまでの歴史で培ってきた食に対する経験・知識に従うってことですね♪
ビタミンC
ビタミンCってどんな役に立つの?
- 口の中の炎症や傷を治癒させます
- 病原体から体を守ります
- 免疫力、抵抗力を向上させます
ビタミンCを含む食べ物ってどんなものがあるの?
注意点として、ビタミンCは水溶性です。素早く水洗いしないとどんどん溶け出してしまいます。
お店で売られているカット野菜に栄養ってあるの?という話題は、この水溶性に起因していることが多いです。
茹で汁にはビタミンが溶け出しているので、有効に使いたいですね。
- みかん(柑橘系フルーツ)
- いちご
- キャベツ
- レモン
- パプリカ
- ブロッコリー
以上、ビタミンA,ビタミンB1,ビタミンB2,ビタミンB6,ビタミンCをどう食べ物で補うかについて書いていました。
大事なことはバランスよく一緒にこれらのビタミンを摂取できることです。偏った摂取(特にサプリ等で)は逆効果をもたらしかねないので注意しましょう。