義歯性口内炎(ギシセイコウナイエン)は、入れ歯(義歯)をしている方が
がかかる口内炎です。
そのため、高齢者にとくに多い口内炎です。
口内炎予防の基本は清潔な口であり、口の中の保湿ですが、これも例外ではありません。
しかし義歯特有の手入れの面倒さ、衛生面のむずかしさから口内炎が出来てしまいます。
主な症状は義歯の下に炎症を起こし、赤くなったり出血をして痛みを伴います。
(その他にも画像・写真があります。コチラを参照。)
発生原因は大きく2つあります。
1つは義歯の形などが口と合わないことにより、
口の粘膜が物理的に圧迫される、こすれる、などの接触により粘膜の損傷が起き、
そこから炎症や潰瘍ができて口内炎に繋がります。
2つ目は入れ歯と歯茎部分(歯肉)の接触する部分に、歯垢がたまり、
その歯垢の中に存在するカンジダ真菌が増殖して口内炎を発生させます。
この歯垢をデンチャープラークと呼んでいます。
特に入れ歯の裏側と歯肉が接触するところにデンチャープラークがたまるようです。
口の中、義歯の手入れが行き届いていないと、
義歯の下に食べ物のカスなどがたまっていき、それがカンジダの増殖へとつながります。
なお、1つ目の口腔粘膜が弱り、損傷してしまっている状態だと、
カンジダに限らず細菌が繁殖し、アフタ性口内炎が起きる可能性もありますね。
治療方法としては、デンチャープラークを取り除く、うがい薬や洗口液で口内を
清潔に保つということが最初にやるべきことです。
>>> こちらも参考にしてください。「口内炎の治し方(治療法)」
カンジダに感染している場合は、
抗真菌剤(フロリード・ゲル、ファンギゾン・シロップなど)
の投与も効果があると思いますが、医師の指示に従うようにしてください。
予防措置としては、
1つ目は、義歯が合わないことが原因になってる場合は、すぐに不具合を調整する事。
2つ目は、口腔内を清潔にすることです。清潔にするためには、義歯と歯肉の両方を
洗浄することが必要です。
義歯のブラッシングだけでなく、義歯の洗浄剤を使うことでより効果的に清潔に
保つ事が出来るでしょう。
夜寝ている間は入れ歯をはずして休ませることも予防に効果的のようです。
義歯性口内炎がひどくなると、
義歯の裏の部分が異臭をはなったり、入れ歯と接していた歯肉が赤く腫れ、
出血するという症状も見られます。