舌クリーナー、別名でタンクリーナーと呼ばれるものが本当に必要なのでしょうか?
今でこそ舌クリーナーは商品もいろいろ出ており、少しずつ認知度があがってきています。
しかし、少なくともわたしが子供だった頃20-30年前には、ほとんど見たことはありませんでした。
なぜなのでしょうか。
わたしの考えでは、舌クリーナーは「基本的には身体に必要なものではない」からだと思っています。
ではなぜこれほど商品が増え、需要があるのか。
「口臭改善」に効果があるとされている、ことが最大の要因です。
口臭の原因には舌苔(ぜったい)が関係しており、舌苔を取り除き、舌を綺麗にすることで口臭改善に役立つという考えです。
舌苔(ぜったい)をご存知でしょうか?
舌苔というのは、舌の上表面に出来る白い苔(こけ)状のものです。
舌の上にあるという実感はなく、鏡で見ると舌の色(ピンク色)が白く変わってるな、ということで認識できると思います。
舌苔(ぜったい)は、
細菌の死骸や新陳代謝で脱落した粘膜上皮の細胞、白血球などのタンパク成分
を原因として発生し、口臭の原因になります。
意外に知られていないこととして、口臭の原因は胃ではなく口の中にあります。
息を吐くとき、胃や食堂と口の間は閉じられていて、胃の中の空気は通れません。そのため胃の臭いが口から出てくるということは医学的にも考えにくいです。
口の中に口臭の原因は存在しており、舌苔が発する臭いは、大きな口臭の要因になります。
歯についている歯垢を歯間ブラシやデンタルフロスで磨くよりも、舌苔を取り除く方が口臭改善としては効果が大きいと考える人もいます。
そのため口臭予防のために家庭でできる舌クリーナーを用いての舌苔除去がよく紹介されるようになりました。
ここでわたしの考えを少しはさみます。
- 舌苔除去をやらないことによる健康上のデメリットは基本無い。歯磨きしないと虫歯や歯周病になりますが。
- 特に日本では昔から実施していた習慣ではなく、最近になってやるようになったこと
- 舌苔を綺麗にするための技術の進化があったわけではなく、昔からやろうと思えば誰でもいつでも実施できたことだが、特別奨励されていたわけではない
- 人間の体は、基本的に浄化される(綺麗に保たれる)ようになっているので、わざわざ手をいれる必要はないはず(爪や毛は自分でやらないといけないですが。。)
- 人間が無駄に臭くなるような部位を作るわけがなく、存在しているには理由があるはず
- 舌クリーナーが存在していなかった時代の人の口臭がひどかったわけではない
といった理由より必須アイテムだとは考えていません。
わたしと同じ考えの人やお医者さんは多いように見受けられます。一方でその逆もいることも事実です。
なにせ専門家ですら意見が割れているのですから素人が結論付けるのは難しいわけです。
口腔外科の専門家である歯科医の間ではこの舌苔除去を勧めない派と勧める派とに見解が真っ向から大きく分かれています (米国では舌苔除去派が主流でしょう)。
海外では舌の掃除は昔から普及していたようです。それを聞くと、舌を習慣的に掃除することがあながち間違ってるわけではないのだな、という気持ちもわいてくるから悩んでしまいます。
さて、ではどうすればいいのでしょう。。メリットとデメリットを改めて考えてみます。
舌苔除去のメリット
- 舌苔の汚れを取り除くことにより口臭のもとが無くなる
舌苔除去のデメリット
- 強くこすりすぎると舌粘膜がに傷がついたり炎症を起こし、正常な機能が失われる
- 味を感じる味蕾までも傷つける危険性があり、味を感じなくなる(味覚障害)
- 舌の表面が傷ついてしまって舌の保湿力が落ち、それが乾燥に繋がり逆に口臭の原因となる
- 舌苔を取りすぎると、白い舌苔が短時間でつくようになることがある(体の防御本能)
これを見て1つ言えることは、口臭に悩んでいないなら舌の掃除(舌苔除去)をやる必要はない、と言えるのではないでしょうか。デメリットが大きいですからね。
口臭に悩んでいて、明らかに舌苔が白や黄色に汚れている場合は、試す価値があるでしょう。その場合でも注意すべきことがあるので後ほど説明します。
難しいのは、
たまに口臭が気になることがある、家族から指摘されたことがある、という感じで重く受け止めてはいないものの、出来るなら口臭改善はしたいし、原因は取り除いておきたい、と思っている方ではないでしょうか。
このような軽症の人たちを中間層と呼びましょう。
わたしは中間層です。
中間層の人であるわたしのスタンスをお伝えすると、
気になるなら試してみればいいじゃないか、一回やったくらいで病気になることはない、
です。
では実際に舌苔除去の準備をするにあたり知っておいた方が良さそうな情報をまとめました。
- 歯ブラシで舌をこするのは絶対NG
- 味を判別する機能への異常
- 表面細胞がはがれてしまい細胞が腐る、その腐った細胞が口臭の原因に
- 気づかないレベルで出血する
- 舌磨きをするのは舌苔が多く付着しているときだけに限る
- 必要な状態は全体的に白や黄色で覆われていて、舌本来の赤・ピンク色が目で見えないほどのとき
- 舌苔に厚みがあると明らかに見えるとき
- 頻度は少なく
- 1週間に1回程度で様子を見るのが良い
- 1日に何回もこすらない
- 強くこすらない
- 舌苔の掃除をするのは朝(起きた後)
- 寝ている間が一番細菌が繁殖するため
- 体調が良い場合は、体の免疫力が上がるのでそもそも舌苔はつきにくい状態
舌クリーナー(タンクリーナー)
舌クリーナーには2種類あって、
- ブラシタイプ(歯ブラシの先が広くなっていて、毛が極短なもの)
- ベラタイプ(細長い板状のもの(プラスチックやチタン製))
多種多様な製品があります。
舌苔を綺麗に掃除、除去したいという場合は、2の板のようなクリーナーを用いてごっそりいくのが効果が高いようです。もちろん、舌を傷つけるリスクも大きいようです。もちろん、あまり強くやらなければ傷つけることなく利用でき、効率よく舌苔を落とすことが出来ます。
1のブラシタイプは極細のやわらかい毛を使っているものであれば傷つける心配は少ないです。とりあえず試したいという人はこちらのほうが使いやすく無難です。
実際にどのような商品が出ているか調べてみました。
この中で1つ圧倒的な人気を誇る商品があります。
「舌クリーナー・ブレスRXタンスクレーパー」という商品です。
なぜこんな人気があるかというと、商品タイトルにもある通り、以前テレビ番組(HEY!HEY!HEY!、オシャレイズム)で歌手の郷ひろみさんが愛用しているということで話題になり、以来人気のようです。
タイプとしては2のベラタイプです。舌掃除の本場?のアメリカの商品です。いろいろ商品がある中でどれを選んだらわからないという人も多いと思います。
そんな中、郷さんが使ってるならということで、値段はかなり高い方ですが、信頼して購入している人が多いのでしょう。高いですが、3本セットで1本が3か月利用可能とあります。口コミでは半年使っても大丈夫という報告もあるので1年以上使えると考えても良いかもしれません。
なお、舌クリーナーを用意せずに家にあるもので試すことも可能です。
その場合は、ガーゼなどを使います。軽くガーゼで舌を拭う感じで掃除してみましょう。
何も使わずに体の自浄作用だけでの改善方法
基本は唾液が不足しないようにします。
- 食べる時の噛む回数を増やす
- 水を大量に飲む。1日1.5リットルを目安に。
- 舌苔を自分で取る
- 方法は舌を口の中の上に押し付け、舌の表面と口の上の摩擦で余計な舌苔を取ります。
- バランスの良い食事と規則正しい生活
- 舌を使って話す
- 単純に多く喋ると良いです。よく噛み、よく喋ることで唾液の分泌が増えます。
口内炎と舌苔(ぜったい)の関係性
口内炎がよく出来る人は、舌苔(ぜったい)も多い傾向にあります。そして口臭も同様です。
口の中が不衛生であったり、唾液が少なく乾燥した口は口内炎の原因にもなりますし、口臭の原因にもなります。
最後に、わたしなりの結論としては、口内炎の予防を日々こころがけ、実践していくことで過度の舌苔の付着や、口臭も回避できるのではないかと考えています。
自分も最近口臭に悩まされています。誰かに指摘された訳ではないのですが、凄く気になります。自分でもわかるということは相当強い匂いなのだと思います。そこで最近、舌クリーナーを買って試してみようかなあと思いました。只の歯磨きだけでは改善できないと思ったので。でもブラシタイプだと舌を傷つけてしまう危険があるので、Amazonに売っているような、軽く撫でるだけで奇麗に取れる物があるので、それにしようかなと思っています。歯磨き粉も、鉈豆歯磨きを使用してみます。これで少しはましになるかわかりませんが、皆さんも試してみてください。